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敬愛する師匠たち

春は出会いと別れの季節。2月最後の週は、(出会いと別ればかり、というわけではないのだが)師匠関係のイベントが重なり、それに関連して思い出すことなどもあって、今回のタイトルとなった次第。

イベントの一つは、不義理し通し(汗)のヴィオラの師匠の演奏会に久し振りに出かけた。今回は、師匠が代々木上原のムジカーザで企画している『室内楽工房』ではなくて、東京エラート室内管弦楽団の演奏会でモーツァルトの協奏交響曲のソリストとして出演なさっていた。ここのところ、子どもが熱を出したり私自身が体調を崩したりで、『室内楽工房』に行けないことが多かったので、師匠の音を聴くのは久し振りだった。

相変わらず「超」がつくほど美しいボーイングで、深くて暖かい音。根っからのアンサンブル好きの師匠、ヴァイオリンと共に紡ぎ出すこの曲のソロはとてもお似合いだと思ったし、(失礼な物言いだけれど)心底惚れ込んだ人を「師匠」と仰ぐことのできる幸せを再認識した。

そういえば、モーツァルトの協奏交響曲にはちょっとばかり思い出もある。もう何年前になるか正確には憶えていないが、とある年の夏休みに、現在のGCOE上の論文指導教授である音楽学の師匠の家に何人かで遊びにお邪魔した際に、慶應の後輩がヴァイオリン、不肖私がヴィオラを弾き、この師匠に(恐れ多くも??)ピアノでオケ伴をして頂いたことがあるのだ。ヴァイオリンの子とは事前に何度か打ち合わせ、もちろん音合わせもして、楽しかった。何だかとても懐かしい。

ちなみに、この音楽学の師匠と先のヴィオラの師匠は同じ年でいらっしゃる。お二人とも、それぞれ別々に、私に対して『オレはR.シュトラウスが死んだ年に生まれたんだぞ!』と自慢なさったことがある。正直「So what?」てなところだが、何ともチャーミングなお二人であるdash (・・・そういえば、私の父は『お父さんは、ホフマンスタールが死んだ年に生まれたんだぞ』と自慢していた・・・impact

そしていま一つ印象的だったイベントは、恩師の最終講義だ。H先生はドイツ哲学がご専門で、てっきりドイツ神秘主義が何かの講義をなさるのかと思っていたのだが、「<身近な死>をめぐって」という題目で、とても奥深いお話しだった。あまりに深く、重みもあったために、私のような者にはここでまとめることはとてもできないのだが、講義後の記念パーティーで、メメント・モリについて先生と少しお話しをすることができた。

また、この最終講義会場で、私がもっとも尊敬する先生に久し振りにお会いできた。腰がお悪く杖こそついておられたが、顔色も良くお元気そうで、本当に嬉しかった。

私自身はとてもちっぽけな存在だが、師には本当に恵まれている。ここにご登場願っていない先生方にも、抱えきれないほどの恩恵を頂いている。それを、どこかに還元できるほどの才覚を持ち合わせていないのが、なんとも情けないのだが・・・・(2009/03/01)

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