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私のヴィオラ遍歴(其の七)

何やら文章が告解のような感じになってきました・・・気分はもう、何となく、タンホイザー。(^^;

JKが音大を、しかも小さい頃から習っているヴァイオリンではなくヴィオラで目指すという話を聞いた時は、本当に驚きました。その話を聞いた後も何度かJKには大学で会いましたが、決心は固いようで、もう誰も介入できないような雰囲気。楽器をさらう頑なな背中を、ただ黙って見るしかなかったのです。

一方で、私のTオケを始めとした華やかな(?)オケ荒らし生活はますますエスカレートして行きました。土曜・日曜で本番二連チャンなんてこともやっていました。金曜の夜に一つ目の本番のGP、土曜日の午後に本番、その足で夜に二つ目の本番のGP、日曜日に本番。とまあ、こんな感じです。いやぁ、若かったですね(遠い目)。

そんな生活でしたので、仕事とオケだけで手一杯で、いつしかレッスンからは遠ざかって行き、当然それに伴って弾き方もどんどん荒れて行きました。名実ともに「オケ荒らし」です。それでもトラで行った先では、派手なアクションの弾きっぷりに感嘆されて鼻高々だったのですが、さすがにTオケの人達には「もうちょっといい音で弾け」と言われ反発していました。つくづく、若かったですね。。。

しかし、さすがのノグチも「このままだと、ちとヤバいかも」と思い始め、「基礎からやり直そう」と殊勝な気持ちで門を叩き弟子入りさせて頂いたのが、現在の師匠です。

あの第一回目のレッスンは未だに忘れられません(師匠は憶えていらっしゃらないと思いますけれど^^;)。「何か弾くものを持ってきてね」と当然言われていたわけですが、その時はもう三年くらいオケの曲しか弾いていなかったので、前の先生のレッスンで最後にやったカンパニョーリのカプリスを持って行きました。

途中で止めることもせずにじっと黙って聴いていた師匠、私が一通り弾き終わると、「弾くこと自体にはずいぶん慣れていらっしゃるようだけど」と。「はいぃ」と返事をしながら内心(やっぱり私、結構イケてる?)と殊勝な気持ちはどこへやら。

「だけど、ちょっと、音がね」
「は・・・」
「音をもっとこう・・・。例えば、豪華な装飾を施した家具があったとしてもね」
「はあ・・・」
「山からね」
「は? 山ですか??」
「つまり、山から質の良い木材を切り出してきて作らないと、いくら飾りたてても価値がない」
「・・・・(汗)」
「だから、あなたの指が回るのはよくわかったから、音質を良くするところから始めようか」
「・・・・(滝汗)」

そしてその日は、もうひたすら開放弦のボウイングのみ。「開放弦で楽器を鳴らせなければ、いい音で弾けるわけないから」と。おっしゃる通りです。返すコトバもございません。レッスンを終えて、満身創痍、いやまさに慢心創痍でヨレヨレと帰宅しました。

それから暫くはスケールとエチュードのみで曲は弾かせてもらえず、地道な肉体改造、、、と言うより、肉球改造(笑)に取り組みました。弓を弦に思いっ切り圧しつけて「ガリッ」「バリバリッ」と弾かないと弾いた気にならない、典型的なアマオケ弾きになってしまっていたので、音を潰さず、響かせて弾く、というのが何とも物足りなく感じられるほどでした。もう、これは末期的症状です。ここまでになってしまったクセを矯正するのは本当に大変でした・・・・

そんな風に師匠に鼻っ柱をへし折られた頃だったでしょうか、JKに街でバッタリ会ったことがありました。多分大学の最寄り駅近くだったと思います。辺りはもう暗くなっていて周囲が誰かなどと気にも留めずに歩いていたら、「野口さん!」と呼ぶ声が。声のほうを見ると、満面に笑みをたたえてJKが近づいて来たのでした。(続く)

(2014/02/27)

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