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私のヴィオラ遍歴(其の九)

JKと再び接点を持つようになったのは、SNSです。実に20ン年ぶり。友達になった人のリストの中にJKを認め「をを」と思ったものの、しかしすぐにはリクエストを出せずにいました。「いやもう、忘れられてるかも」「憶えていたとしても苦々しく思われてるだけかも」「どのツラ下げてリクエスト出すわけ?>自分。うををを」等々さんざんセルフ突っ込みを入れた挙句、「ええい、もうリジェクトされたら、その時はその時だ!」と、清水の舞台から飛び降りるつもりで「○○大オケでご一緒していたヴィオラの野口です。憶えていらっしゃいますか・・・云々」と、思いっきりへっぴり腰のメッセージ(笑)と共にリクエストを送ったのでした。

けれども、「野口さん、お久しぶりですと言うのも・・・というくらい、ご無沙汰ですね。もちろん、憶えていますよ!」という内容の返事をもらい、私の逡巡も杞憂に終わったのでした。

そしてネット上で再び繋がった数ヶ月後、文化庁の仕事でJKの属するオケが地元にやって来るという情報を入手しました。慌ててJKに確かめたところ、確かに行きます、と。しかしスクールコンサートのため、一般人は入れません。そこで「手は足りている」という学校側に無理矢理頼み込んで、搬入・設営・搬出を手伝うということでかなり強引に潜入成功(笑)、ワクワクしながら団の事務局の方たちと準備をして待ちました。

「今日は彼がね、ヴィオラのトップやるんですよ」などと事務局の方に伺ったり、Y響紹介のパネルを見たりしていると、「のーぐちさん!」と呼ぶ声が。振り向くと、にこやかなJKがそこにいました。

自分がどういう言葉をその時発したか定かではありません。「野口さん、全然変わってないね」「JKこそ」とか何とか言い合ったような記憶が・・・。それ以上は、再会の握手をするので精一杯でした。

JKの奥さんも同じ楽団のヴィオラ奏者で、その日も来ているというので、紹介してもらいました。奥さんのところに向かう途中、「いやさ、うちの奥さんとも野口さんの話はしょっ中してるの」と超意外な言葉。「えええええっ、どどどどうして」と激しく動揺する一児の母(← アホw)。「奥さんと、お互いどうしてヴィオラに転向したか、って話になると、どうしても野口さんとHさんの名前を出さないわけにいかないでしょ」と。むむむ、そそそれはそうか・・・。

そして奥さんとご挨拶。さすがJKが伴侶に選んだだけのことはある、傑物とお見受けしました。その後トンカツ好きのJKを地元の隠れた名店に連れて行ってお昼を食べました。

実にいろいろな話をしました。「野口さん、相変わらずヴィオラ弾いてる?」という問いに「いや、もう全然弾いてない」と答えると、「えっ・・・どうして。弾いてないの? 嘘でしょ? オケとかじゃなくてもさ」とJK。「あー、そうなんだ。まあ、みんな忙しいだろうからね」という位の反応を予想したのですが、JKの様子は驚きというよりは失望に近い感じで、その哀しげとも思える反応に戸惑いつつも「いやもう、ずっと楽器に触ってないんだよ」と言うしかありませんでした。実際、まずは手指をアレルギー性湿疹にやられて弾けなくなり、そちらが落ち着きかけた頃に今度は体調を崩したりで、その時点で6年近く、一度も楽器ケースを開けていない状態だったのです。

他に後輩たちの近況などを話す合間にも、「ねえ、本当にもう弾かないの?」「いいじゃん、自分で楽しむだけでもさあ」「ほんとに? ほんっとにもう弾く気ないの?」などと何度か念を押されました。けれども、2、3年ならともかくそこまで弾かない期間が長くなると、もう自分のことを「ヴィオラ弾きます」と言うことも憚られ、今さら再開は無理だろうという諦めの気持ちのほうが強かったのです。(長くなったので、続く!)

(2012/03/01)

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